オフィス文書のユニバーサルデザイン講座

オフィス文書のユニバーサルデザイン講座について

企業や団体、さまざまな組織で、日々大量のオフィス文書が作成されています。
でも、その文書は読みやすく作られていますか? 正しく伝わっていますか?
年配の上司が「読みにくいなぁ」とつぶやいていませんか?
読み手の環境や身体特性により読みやすさは変わります。

この講座は、一般の方はもちろん、老眼や色覚に障がいのある方にも、正しく情報を伝える配慮手法として開発しました。
実際の見えにくさと、その原因を知り、オフィスで最も使用される、Microsoft 社製の Word、Excel、PowerPoint を例に、具体的な配慮手法を解説いたします。

オフィス文書のユニバーサルデザイン講座とは?

伝えたい事、きちんと伝わっていますか?

上司:『大事な事だからキチンと書いておいてくれよ』
部下:『ここに書いてありますよ!!』
上司:『もっとわかりやすく目立つように書いといてくれよ!』
部下:『わかりました(こんなに大きく書いてあるのになんでわからないかな?)』

よくあるオフィスの光景ですが、きちんと相手に情報が伝わらなければ大事故にもつながりかねません。

その原因はアナタにあるかもしれません。

伝える事は技術です。

よく「情熱や誠意を込めれば伝わる!」という人がいますが、果たしてそうでしょうか?「この人のいう事はよくわかる!」と言われる人と、「この人が言っている事はさっぱりワカラナイ!」という人の違いを見ると、「ただ伝える」ではなく「相手に理解してもらうために伝える」とその差ははっきりと出ます。

文書も同じ事が言えます。印刷物というとチラシやパンフレットを連想される方が多いですが、印刷物の中で、これらの割合は約10%、残りの約90%はオフィスなどで使われているビジネス文書だと言われています。その中には社内での連絡事項から上司への報告書、クライアントへの提案書など多岐多様です。

共通して言える事は「相手に伝える」ということ。伝えたい人に伝わらなければ伝えていないのと同等なのです。キチンと伝えるためには「伝わる方法で伝える必要がある」つまり、「伝えることは技術」なのです。

講座の内容と効果

印刷物の多くをしめるオフィス文書を『見やすく』『伝えやすく』するためにはどうすれば良いか、この講座では理論と実例を交え講義する内容です。特に一番使われているマイクロソフト社製、ワード、エクセル、パワーポイントの使い方を実例にそって説明いたします。

受講者特典の「MUDテーマカラー」や「MUDカラーパレット」は、日本人男性の20人に一人と言われている色覚障がい者だけではなく、高齢者でも見分けることができ、安心して確実に情報が伝わる色選びができます。

障害者差別解消法の合理的配慮の一つとしても使えます。

効果として、上司への報告書などの社内文書やクライアントへのプレゼン資料の作成、対外的な広報&チラシなど自分で作成できる文書に応用ができます。

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講座会場

オフィス文書のユニバーサルデザイン講座の内容

普段から使っているオフィス文書向けソフトを中心にメディア・ユニバーサル・デザイン配慮の必要性を理解し、基本的な配慮手法を学べます。

受講料 11,000円(税込)
受講資格 年齢・性別等による制限はありません。
講習科目 正しく情報を伝えるための技術
講習時間 2時間(途中休憩を含む)
教材内容
  1. 老眼や白内障、色覚障がいの見え方や不便さを理解します
  2. 文字やレイアウトへの配慮手法
    文字サイズ・適切な行間値・適切なフォントの選択方法など
  3. 色覚障がいへの配慮手法
  4. 表組みやグラフの配慮手法
  5. さまざまな事例による配慮紹介
※色覚障がいや高齢者に配慮した色のセット(Word等に設定できるソフト)も講義中に紹介します。
その他
  • 受講者には修了証を発行します。
  • 参加費には教材として
    1. テキスト1冊
    2. M U Dテーマカラーと色選び選定ソフト「カラーセレクター」
  • 講習時間は、対面型の場合です。web受講の場合は随時受講が可能です。
第1章
伝わる文書作りのために
  1. 読者環境(明るさ)
  2. 加齢変化(老眼や白内障)
  3. 色覚障がい
  4. シミュレーションツール例
第2章
文字レイアウトの配慮
  1. 適切な文字サイズの選定
  2. 読みやすい行間値の設定
  3. 適切なフォント(書体)の選び方
  4. U Dフォントの活用
  5. 文字修飾機能のポイント
第3章
色の配色
  1. officeソフトの色設定方法
  2. 色覚障がいへの配慮手法
  3. 老眼や白内障への配慮
第4章
わかりやすい表やグラフ
  1. 表組み
  2. グラフ
第5章
事例
  1. 文書
  2. スライド
  3. 掲示物
  4. チラシ
  5. 引出線
第6章
見分けやすい色の選択アプリの使用方法
  1. M U Dテーマカラーの設定方法
  2. M U Dカラーパレットの使い方
参考資料
  1. フォントの比較
  2. 行間の挙動
  3. フォントの追加
  4. フォントの購入方法

メディア・ユニバーサル・デザイン教育検定とは?

ひとりひとりが主体的に判断し行動する成熟した社会を創造するためには、情報が公平に入手できる環境を整える必要があります。しかしながら現実的には、必要な情報が公平に伝わっているとは言えない状況にあります。すみずみまで情報が行き渡り、その内容を多くの人が読んで理解できるようにするためにはメディア・ユニバーサル・デザインの視点は欠かせません。

メディア・ユニバーサル・デザイン教育検定は、ユニバーサルデザインやメディア・ユニバーサル・デザインの基礎を正しく理解し、多くの人が「読める」「わかる」情報を発信することが、情報を発信する側の社会的役割であることを意識し、さらなる利便性の向上に向けて取り組んでいただくことを目的としています。

NPO法人メディア・ユニバーサル・デザイン協会とは

中高年や色覚障がいの方にもわかりやすく、配慮された情報を伝えることを目的に、2008年1月に設立されたNPO法人です。主な活動は、

  • 全国の印刷関連団体、官公庁自治体、一般企業に対するセミナー
  • 印刷物などの情報媒体のメディア・ユニバーサル・デザイン コンサルティング、製品認証
  • 全国対象の「メディア・ユニバーサル・デザインコンペディション(全日本印刷工業組合連合会及び、各地方組織主催)」の援助など

幅広く活動しています。

メディア・ユニバーサル・デザイン協会は、メディア・ユニバーサル・デザイン教育検定を通じ、よりわかりやすく伝えられる社会を創造することを目標にしています。